糖尿病による合併症の紹介

糖尿病とは、すい臓で作られるインスリンというホルモンの作用不足により、慢性的に高血糖になった状態のことです。糖尿病の原因は、インスリンの分泌量の不足や、その役割が悪くなると、栄養分が細胞の中に取り込まれなくなり、血液中にブドウ糖などの量が増えてきます。そして長期間高血糖状態が続くと、腎症や網膜症、神経障害などの合併症が起きる場合があります。これから、糖尿病による主な合併症を紹介します。

1.糖尿病神経障害

糖尿病神経障害は、高血糖により、手足の神経に異常をきたし、足の先や裏、手の指に痛みやしびれなどの感覚異常があらわれる合併症です。これらは、手袋や靴下で覆われる部分に、“左右対称”にあらわれる特徴があります。慢性的な痛みに変わる患者さん、進行して知覚が低下した結果、足潰瘍や足壊疽となる患者さんもいます。自覚症状がある場合は、早めに先生に相談しましょう。

2.糖尿病網膜症

糖尿病網膜症は、高血糖により、眼の網膜にある非常に細い血管がむしばまれていく合併症です。進行してしまうと失明に至ります。糖尿病網膜症は、自覚症状がないまま進行していきますので、早期発見のためには、定期的に眼底検査を行うことが必要です。

3.糖尿病腎症

糖尿病腎症は、高血糖により、腎臓にある非常に細い血管がむしばまれていく合併症です。進行すると、老廃物を尿として排泄する腎臓の機能が失われてしまうため、最終的に透析導入を要することになります。この合併症も自覚症状がないまま進行していきますので、早期発見のためには、定期的に腎臓の機能を検査することが大切です。

4.動脈硬化(脳卒中・心臓病)

糖尿病は動脈硬化の原因となり、心臓病や脳卒中を引き起こします。特に、食後の高血糖が動脈硬化を進行させることが知られています。動脈硬化を抑えるためには、糖尿病に加え、高血圧、高脂血症、肥満をしっかり管理することが大切です。

これら4つの生活習慣病が合併すると、動脈硬化の進行が加速し、心臓病や脳卒中を起こす危険が一段と高まります。普段自覚症状がなくても、見えないところで前の4つの合併症が進行しています。そして、気がついた時には合併症のため、日常生活に支障があらわれているということが多いです。しかし、きちんと血糖値をコントロールできれば、合併症を予防できることがわかっています。そのためにも、しっかり治療を行い、きちんと血糖値を下げることが重要です。